20160318006

1945年3月10日深夜0時から2時40分まで、東京下町地区は、
325機ものアメリカ軍B29爆撃機から投下された、
焼夷弾38万発により焼き尽くされ、一夜にして10万人以上の犠牲者を出した。

焼夷弾の恐ろしさは、(コミック『夏のあらし!』に詳しく描かれていた)
―― 酸鼻極まる地獄である。
後世に生きる私たちは、厚く鎮魂の祈りを捧げなければならないと思う。

その遺品を、遺族たちから収集して、
東京都は、都立平和祈念館を建設する予定だったが、凍結しているという。
貴重な遺品が5000点以上、10年も倉庫に眠ったままとは、
なんとも残念なことだ。(今朝のNHK『おはよう日本』より)
ときどき100点ほどが、展示に貸し出される程度では、
大切な形見を提出した遺族の想いは、どうなるのか。



権力者に都合の悪い情報は、いつの世も、国民に伏せられる。
(ニュースワーカー『日米密約と東京大空襲に共通するもの』)にある、
当時の大本営発表は、
「戦果次の如し
 撃墜 十五機 損害を与へたるもの 約五十機」
膨大な人的被害の事実には一切触れず、ただ、
皇居の馬屋が焼けたが朝までに鎮火した、
敵の思惑に負けず、国民の戦意はますます盛んになるであろうと、
一方的な戦意高揚への煽りに終始している。

 統制されたマスメディアと、国家官僚の恐ろしさ。

66年の時を経た私たちは、肝に銘じて、過ちを繰り返すなかれ.